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データ復旧事例

日立製データサーバー SCSI-HDDによるRAID障害からのデータ復旧

2016年05月16日

今回の事例のマシンは、日立アドバンストサーバ HA8000/70PD(GSJ0J70PD)。
日立アドバンストサーバ HA8000/70PD データ復旧事例
システムが起動しなくなったとのこと。万が一の障害に備えて導入したRAIDサーバなのに、残念ですね…

 

どういう状況かな?電源を入れてみます。

日立アドバンストサーバ HA8000/70PD 起動時のエラー

このように表示され、先に進みません。

Following Arrays have Missing ro Rebuilding or Failed Memebers and are degraded:
Array#0-RAID-5
Following Arrays have missing required members and cannot be configured:
Array#0-RAID-5
Press to accept the current configuration
Press to enter Adaptec RAID Configuration Utility

AdaptecのコントローラBIOS起動直後のメッセージ。アレイに異常が発生しているようです。

 

<Ctrl-A>でArray Configuration Utilityを立ち上げ、メインメニューから「Manage Arrays」を実行。

HA8000/70PD Adaptec アレイ管理画面

表示されたメッセージは
No Arrays present.

アレイが見えません。

 

HA8000/70PD 背面
裏面。PS2ポート・パラレルポート・シリアルポートなど、ひと昔前のパソコンの構成ですね。オプションで電源をもうひとつ付けることができます。

 

HA8000/70PD 前面
前面。バックアップ用のDATドライブが見えます。当時は画期的なメディアでしたが、今ではほとんど見かけなくなりました。筐体下部にネジ付きのドアが見えますが、これを開けるとHDDカートリッジにアクセスできます。

 

HA8000/70PD 内部

診断の結果サーバ側の障害はありませんでしたので、HDD/プログラム側の単独トラブルです。
本来、このような障害発生時を想定した冗長性を持つRAID5なのですが、何が起こったのかこのシステムは再構築できなくなっていました。

 

HA8000/70PD HDDカートリッジ

個々のHDDの状態をチェックすると3基の内1基のHDDに物理障害が発生しておりクラッシュしていました。

通常であれば、この状態でもシステム復旧できるのがRAID5なのですが…。

このサーバの場合、今では珍しいSCSI-HDDを使用していますので、RAIDを構成しているSCSI-HDDを専用機材でクローン作成しなければなりません

HA8000/70PD 取り出した SCSI HDD

 

専用機材を使用するのは、正常に認識されないHDDからデータを取り出す為です。

結果、2基の正常HDDクローンと障害HDDからデータを復旧し回収保存したHDDを使用して仮想RAIDアレイを構築する事で、サーバに保存されていたデータを回収する事ができました。

 

SCSI-HDDのデータ復旧、サーバーシステムのデータ復旧も承っていますので、サーバーのデータクラッシュでお困りなら一度ご相談下さい。