日立製データサーバー SCSI-HDDによるRAID障害からのデータ復旧
今回の事例のマシンは、日立アドバンストサーバ HA8000/70PD(GSJ0J70PD)。
システムが起動しなくなったとのこと。万が一の障害に備えて導入したRAIDサーバなのに、残念ですね…
どういう状況かな?電源を入れてみます。
このように表示され、先に進みません。
Array#0-RAID-5
Following Arrays have missing required members and cannot be configured:
Array#0-RAID-5
Press
Press
AdaptecのコントローラBIOS起動直後のメッセージ。アレイに異常が発生しているようです。
<Ctrl-A>でArray Configuration Utilityを立ち上げ、メインメニューから「Manage Arrays」を実行。
表示されたメッセージは
No Arrays present.
アレイが見えません。
裏面。PS2ポート・パラレルポート・シリアルポートなど、ひと昔前のパソコンの構成ですね。オプションで電源をもうひとつ付けることができます。
前面。バックアップ用のDATドライブが見えます。当時は画期的なメディアでしたが、今ではほとんど見かけなくなりました。筐体下部にネジ付きのドアが見えますが、これを開けるとHDDカートリッジにアクセスできます。
診断の結果サーバ側の障害はありませんでしたので、HDD/プログラム側の単独トラブルです。
本来、このような障害発生時を想定した冗長性を持つRAID5なのですが、何が起こったのかこのシステムは再構築できなくなっていました。
個々のHDDの状態をチェックすると3基の内1基のHDDに物理障害が発生しておりクラッシュしていました。
通常であれば、この状態でもシステム復旧できるのがRAID5なのですが…。
このサーバの場合、今では珍しいSCSI-HDDを使用していますので、RAIDを構成しているSCSI-HDDを専用機材でクローン作成しなければなりません
専用機材を使用するのは、正常に認識されないHDDからデータを取り出す為です。
結果、2基の正常HDDクローンと障害HDDからデータを復旧し回収保存したHDDを使用して仮想RAIDアレイを構築する事で、サーバに保存されていたデータを回収する事ができました。
SCSI-HDDのデータ復旧、サーバーシステムのデータ復旧も承っていますので、サーバーのデータクラッシュでお困りなら一度ご相談下さい。